お知らせ・コラム
破砕機を導入しても、なぜリサイクルは安定しないのか
GN-V600(単軸破砕機)から考える“現場で成立する工程設計”
リサイクル設備の導入を検討している企業の多くが、同様の課題に直面します。
設備は導入したものの、想定した処理能力に届かない。
投入材料によって詰まりが発生し、粒度も安定しない。
結果として、後工程の洗浄・分離・押出に負荷がかかり、全体効率が低下する。
設備単体としては稼働しているにもかかわらず、
ライン全体として最適に機能しない。
このようなケースは現場では珍しくありません。
リサイクルプロセスは、破砕・洗浄・分離・再生といった複数工程の
連携によって成立します。
その中で、破砕工程は材料状態を決定づける“前段の支配工程”となります。

■GN-V600(単軸破砕機)
GN-V600は、小〜中型クラスに位置する単軸破砕機であり、
多様な材料に対応可能な汎用性と、
安定したサイズダウン性能を両立したモデルです。
主に前処理工程において、材料の粒度および形状を一定範囲に
制御する用途で使用されます。
■対応素材
GN-V600は以下のような幅広い材料に対応しています。
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分類 |
対応素材 |
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プラスチック |
成形品、ランナー(Purgings / Lump)、プロファイル材、フィルム |
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木材 |
パレット、端材、廃木材 |
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紙類 |
段ボール、機密書類、包装材 |
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金属系 |
電線、ケーブル、アルミ缶(UBC)、切粉 |
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繊維 |
カーペット、衣類 |
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発泡体 |
断熱材、充填材 |
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その他 |
不良品、廃棄製品、期限切れ品 |
■GN-V600 仕様
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項目 |
内容 |
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外形寸法 |
1820 × 1300 × 1730 mm |
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ホッパー開口 |
1200 × 1090 mm |
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排出高さ |
487 mm |
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ローター径 |
600 mm |
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回転数 |
約80 rpm |
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有効長 |
約600 mm |
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スクリーン |
0〜40 mm |
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回転刃 |
23枚+予備4 |
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固定刃 |
2+2 |
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主モーター |
18.5 kW |
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油圧ユニット |
2.25 kW |
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プッシャーストローク |
約500 mm |
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重量 |
約1605 kg |
■設備の主な特徴

GN-V600は、低速・高トルク設計を採用した単軸破砕機です。
回転数を約80rpmに抑えることで、衝撃的な粉砕ではなく、
せん断主体の破砕を行い、過粉砕を抑制しながら粒度を
コントロールする構造となっています。
また、600mmクラスのローターは、
塊材からフィルムまで幅広い材料に対応可能な汎用性を持ちながら、
過剰な処理能力に依存しないバランス設計となっています。
スクリーンによる粒度制御機構により、
後工程に適したサイズレンジへ安定的に調整が可能です。
さらに、油圧プッシャーによる強制供給により、
材料のブリッジや偏在を抑制し、負荷変動を低減します。
これにより、連続運転時の安定性が確保されます。
■運用条件による影響
同一機種であっても、以下の条件によって結果は大きく変動します。
・投入材料の形状・密度・含水率
・スクリーン径設定
・供給量および供給方法
・後工程の処理能力とのバランス
これらの条件が適切に設定されていない場合、
詰まり、過粉砕、粒度ばらつきといった現象が発生しやすくなります。
■アイレックスの現場知見
アイレックスでは、GN-V600と同一機種ではないものの、
同シリーズの単軸破砕機を長年にわたり実運用しています。
その中で、材料ごとの挙動や負荷変動、刃物摩耗による粒度変化など、
実機運用に基づくデータを蓄積しています。
さらに、シリーズ機種に共通する挙動特性を踏まえ、
工程全体の中で最適な条件を設計することが可能です。
■設備単体から工程設計まで対応

アイレックスでは、
・単体設備の導入
・既存ラインの改善
・新規リサイクルライン構築
といった幅広いニーズに対応しています。
設備選定に加え、運用条件および工程全体のバランスを踏まえた提案を行います。
■最後に
GN-V600は、汎用性と安定性を兼ね備えた単軸破砕機です。
その性能を十分に発揮するためには、
材料特性および後工程を考慮した条件設定が重要となります。
リサイクルは、設備単体の性能だけでなく、
工程全体の設計によって最終的な成果が大きく左右されます。
複合素材を、資源へ。
アイレックスは、現場で成立するリサイクルを設計します。