お知らせ・コラム

Vol.3破砕機のサイズ選定で結果が変わる理由

GN-V800(単軸破砕機)から考える“安定稼働のための工程設計”

リサイクル設備の検討において、「能力を上げるためにワンサイズ上の設備を選ぶ」
という判断はよく見られます。
しかし実際の現場では、設備サイズを上げたことで逆に負荷が不安定になったり、
運転条件の調整が難しくなるケースも少なくありません。
処理能力だけでなく、材料特性や後工程とのバランスを含めて考えることが、
安定したリサイクル運用には不可欠です。

 

■GN-V800(単軸破砕機)

GN-V800は、中型領域に位置する単軸破砕機であり、
GN-V600
よりも一段上の処理能力と対応レンジを持つモデルです。
より大きな材料や高負荷条件に対応しながら、粒度制御と安定供給を両立できる設計となっています。

対応素材

GN-V800は以下のような幅広い材料に対応しています。

分類

対応素材

プラスチック

成形品、ランナー(Purgings / Lump)、プロファイル材、フィルム

木材

パレット、端材、廃木材

紙類

段ボール、機密書類、包装材

金属系

電線、ケーブル、アルミ缶(UBC)、切粉

繊維

カーペット、衣類

発泡体

断熱材、充填材

その他

不良品、廃棄製品、期限切れ品

■GN-V800 仕様

項目

内容

外形寸法

2800 × 1800 × 2080 mm

ホッパー開口

1500 × 1417 mm

排出高さ

565 mm

ローター径

800 mm

回転数

80 rpm

有効長

800 mm

スクリーン

0〜40 mm(条件による)

回転刃

35枚+予備4

固定刃

2+2

主モーター

37 kW

油圧ユニット

3.75 kW

プッシャーストローク

815 mm

重量

4050 kg

設備の特徴

GN-V800は、低速・高トルク設計をベースに、
より大きなローター径(800mm)と長い有効長を持つことで、
高負荷材料への対応力を高めたモデルです。
回転数はV600と同様に約80rpmに抑えられており、
衝撃粉砕ではなく、せん断主体の破砕によって粒度を制御します。
これにより、過粉砕を抑えながら、後工程に適した形状を維持した破砕が可能です。
また、プッシャーストロークが長く、ホッパーも大型化されているため、
嵩物や塊材の安定供給に優れています。

 

■V600との違い(重要ポイント)

GN-V800は、単純な上位機種ではなく、適用領域が異なるモデルです。

  • V600:中小規模・バランス型
  • V800:中規模〜高負荷対応型

特に以下の条件で有効です。

・投入サイズが大きい
・材料密度が高い
・連続処理量を上げたい

 

運用条件による影響

GN-V800は能力が高い分、運用条件の影響も大きくなります。

・供給量が不足すると空転ロスが発生
・スクリーン設定により粒度と処理量が変動
・材料特性により負荷変動が増大

適切な条件設定が行われていない場合、
能力を十分に活かしきれないケースもあります。

 

アイレックスの現場知見

アイレックスでは、同シリーズの単軸破砕機を長年運用しており、
サイズ違いによる挙動の違いを実際の現場で把握しています。
特に、

・サイズアップによる負荷特性の変化
・材料ごとの適正レンジ
・粒度と処理能力のバランス

といった点について、実運用ベースで検証しています。
これにより、単なる機種選定ではなく、
最適なサイズ選定と運用条件の設計が可能です。

 

設備単体から工程設計まで対応

アイレックスでは、

・単体設備の導入
・既存ラインの能力向上
・新規ライン構築

まで幅広く対応しています。
設備選定だけでなく、後工程とのバランスを含めた提案を行います。

 

結論

GN-V800は、高負荷対応と安定性を両立した単軸破砕機です。
ただし、その性能を十分に引き出すためには、
材料特性および処理条件に応じた適切な設計が重要となります。
設備のサイズ選定は、単なる能力比較ではなく、
工程全体のバランスの中で判断する必要があります。

 

複合素材を、資源へ。
アイレックスは、現場で成立するリサイクルを設計します。

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