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GN-V1500 × 厚物端材・成形不良への対応力

― 現場で処理できないを前提にしないという考え方

成形工場や加工現場では日々、さまざまな端材や成形不良が発生します。
その中でも、現場で最後まで課題として残りやすいのが、厚物端材や立体形状の成形不良品です。

「粉砕機に入らない」
「噛み込んで止まる」
「結局、人が前処理するしかない」

こうした理由から、厚物や不規則形状の不良品は扱いづらいものとして、
現場の負担やロスを前提に処理されてきました。

しかし私たちアイレックスは、この「仕方がない」という前提そのものが、
現場の生産性と利益を静かに削り続けていると考えています。

GN-V1500は、その前提を見直すための単軸破砕ユニットです。

厚物・成形不良を前提にした破砕機という選択

GN-V1500は、中低速・大トルク型の単軸破砕機です。
高回転で叩き割るのではなく、
材料を噛み込み、引き裂き、安定して送り続ける構造を採用しています。

この設計により、厚肉成形品やリブ付きの立体形状、不規則な成形不良品であっても、
回転を落とさず、無理な衝撃を与えることなく処理することが可能です。

結果として、振動が抑えられ、刃物や機械本体への負担が軽減され、
長期的に安定した稼働につながります。

基本仕様(GN-V1500

GN-V1500は、厚物端材や成形不良を想定した仕様構成となっています。

・方式:単軸破砕機(中低速・高トルク)
・処理能力:6001500kg/h(材料の密度・形状により変動)
・主機モーター出力:90kW
・ローター径:400mm
・ローター長さ:1400mm
・推料方式:油圧プッシャー式
・推料行程:815mm
・動刃枚数:78
・定刃枚数:6
・刃物材質:DC53
・標準スクリーン孔径:40mm
・制御方式:PLC自動制御
・設備重量:約6,500kg

これらの仕様は、「厚く・重く・形が揃わない材料」を
安定して処理するための現実的なバランスを重視したものです。

人が無理をしなくていい構造

GN-V1500には、長い推料行程を持つ油圧プッシャーと、
十分な径と長さを確保したローターが組み合わされています。

材料を押さえながら、姿勢を崩さずに供給することで、
立体物や形状が揃わない端材でも暴れにくく、
オペレーターが押し込む必要がありません。

人の力や経験に頼らず、誰が操作しても同じように処理できる。

この点は、人材不足や作業の属人化が課題となる現場において、
非常に重要な要素だと考えています。

後工程を見据えた役割

GN-V1500の標準スクリーンは40mm
これは単に粒度を決めるための数値ではありません。

厚物をいきなり細かくするのではなく、
まず「次工程が無理なく受け取れるサイズ」に整える。

この考え方により、後段の高速粉砕機や押出機への負荷が軽減され、
ライン全体の安定性が向上します。

GN-V1500は、破砕工程単体の効率だけでなく、
生産ライン全体を守るための前段装置として機能します。

粉塵を抑えることの意味

切削室構造と刃物配置の工夫により、
GN-V1500
は粉塵の発生を抑える設計となっています。

粉塵が少ないことで、清掃や集塵の負担が減り、
刃物やスクリーンの摩耗も抑えられます。

日々の作業の中で積み重なる小さな手間やコストを減らすことが、
結果として現場全体の効率向上につながります。

 

アイレックスとしての考え方

私たちアイレックスは、設備を販売する立場であると同時に、
現場で設備を使う立場でもあります。

止まれば困る。品質が乱れれば、次工程に影響が出る。

その視点で見てきたからこそ、GN-V1500
厚物端材や成形不良を仕方のない廃棄物として扱うのではなく、
再び原料として循環させるための現実的な選択肢だと考えています。

おわりに

GN-V1500は、
派手な設備ではありません。

しかし、現場を止めず、人に無理をさせず、次工程につなぐ。

その積み重ねが、現場の生産性と利益を支えます。

アイレックスはこれからも、現場で本当に意味のある設備を、
現場の目線で提案し続けていきます。

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