お知らせ・コラム
創立17周年を迎えて —逆風を越え、未来を切り拓く

2008年10月24日。
私たちアイレックス株式会社は、わずかな仲間とともに小さな一歩を踏み出しました。
誰もが「不可能」と言った素材に挑み、
試行錯誤の中から確かな技術を積み重ね、
いまやマテリアルリサイクル・トータルソリューション企業として確かな存在感を築いています。
そして2025年10月24日、設立17周年を迎えました。
この節目を迎えるにあたり、
私たちは改めて「変化を恐れず、挑戦を止めない」という創業の原点に立ち返ります。
不況の中こそ、真価が問われる。
いま、世間は不景気の真っ只中にあります。
多くの企業が守りに入り、動きを止める中で、
アイレックスは“ピンチこそチャンス”と捉え、成長をさらに加速させます。
なぜなら、私たちは現場で「結果を出せる企業」だからです。
私たちの強みは、理念でも理論でもなく、“実行力”そのものです。

二つの自社工場、現場で磨かれた技術力
アイレックスは、茨城および関東圏に2つの自社マテリアルリサイクル工場を運営し、
10年以上にわたり、使用済みフレコンバッグ(フレキシブルコンテナ)を再資源化してきました。
それは単なるリサイクルではありません。
長年の運転と改善の中で、素材の癖・ラインの癖・現場の課題をすべて把握し、
自ら設計し、自ら改良し、自ら結果を出す。
これが、アイレックスが他社と一線を画す理由です。
さらに、当社が主軸に据えるのがアルミ箔付きPP/PSシート、複合樹脂の分離再生です。
この分野において、私たちはLayerX™分離技術を独自に開発。
これまで「分離不可能」と言われてきた複合素材を、
高純度・高効率で連続的に分離・再資源化することに成功しました。
この技術は食品・医薬・包装・建材など、
さまざまな産業で発生する端材・廃材の価値を再び社会に戻し、
「無駄を富へ」変える新しい循環モデルを実現しています。
不況は壁ではない。むしろ、変革の扉だ。
不況の時代は、企業が本当に「何者なのか」を問われる時代です。
市場が静まり返る中で、動く者だけが未来を掴む。
私たちは、経済が縮む時こそ構造を変える好機だと考えます。
リサイクル業界は今、大転換期にあります。
廃棄物処理から“資源創造”へのシフト。
環境対策から“産業戦略”への進化。
この変化の中で、アイレックスは「現場力」「技術力」「提案力」を武器に、
静脈産業を日本から世界へと押し上げていきます。

次世代構想:Resource Recycling Share Factory
次なる挑戦が、RESF(Resource Recycling Share Factory)構想です。
それは、リサイクル事業者・中間処理業者・素材メーカー・商社・研究機関など、
立場を超えて設備・技術・人材・情報・資金を共有し、共に成長する新しい産業ネットワークです。
「競争」ではなく「共創」。
「分離」ではなく「共生」。
この理念のもと、アイレックスは、静脈産業の分断構造を解きほぐし、
社会全体を巻き込む“新たな循環のインフラ”を創り出します。
RESFは、単なる構想ではありません。
すでに全国の多くのリサイクル事業者・メーカー・投資家が参画を始め、
共に成長する時代の新しいリサイクルモデルとして実装が始まっています。

IREXスピリット — 動き続ける企業であること
私たちの信念は、古語
「深水不腐,戸枢不蠹(流れる水は腐らず、動く蝶番には虫がつかない)」
に象徴されています。
止まることは、衰退を意味します。
変化を恐れず、挑戦を止めず、常に動き続けること。
それが、私たちの原点であり、未来を切り拓く力です。
この精神を体現するために、私たちはIREXスピリットを掲げています。
- Innovation(革新):自らの手で新しい道を切り拓く
- Reformation(変革):既成概念を打ち破り、常識を変える
- Expertness(専門性):「その道のプロ」であることに徹底的にこだわる
次の5年 — 「不可能を可能にする企業」として
これまでの17年は、挑戦の歴史でした。
次の5年は、飛躍の時代です。
私たちは、アルミ箔分離・フレコン再資源化・高品質ペレット化技術を軸に、
日本国内での生産体制をさらに強化するとともに、
アジア市場を中心とした海外展開を本格化させます。
不況を恐れず、変化を追い風に。
「リサイクル」を「再創造」へと進化させる。
その先頭に立つのが、アイレックスです。
私たちはこれからも、 “不可能を可能にする企業”として、
社会の変化を力に変え、未来へ挑戦し続けます。
アイレックス株式会社
代表取締役社長 陳國