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アルミ箔のリサイクルを徹底攻略:複合材でも再資源化できる最新手法とアイレックス株式会社の取り組み
食品や医薬品の包装など、私たちの生活に欠かせないアルミ箔。しかし多くはプラスチックや紙と組み合わせた複合素材として使用されており、リサイクルが困難とされてきました。とはいえ、近年では技術革新により、複合材からでもアルミ箔の再資源化が可能となりつつあります。
アイレックス株式会社では、独自技術を駆使し、これまで難しいとされてきたアルミ箔付きシートの完全分離に成功。2025年5月28日~30日に開催された「NEW環境展」では、約200社の企業様に当社ブースへお越しいただき、特にこの完全分離技術に対する高い関心が寄せられました。現在、多数の問い合わせが寄せられており、新規取引や受注の拡大へとつながっています。
アルミ箔と複合素材の現状と課題
アルミ箔は耐熱性・遮光性・防湿性に優れているため、さまざまな包装材として重宝されています。一方で、以下のような複合素材構成が一般的であり、リサイクル上の大きな障壁となってきました。
用途 | 複合素材の構成例 | 処理の難しさ |
---|---|---|
食品包装 | アルミ+ポリエチレン |
焼却時に有害ガスが発生する可能性 |
医薬品パッケージ | アルミ+PVC+紙 | 分離が非常に困難 |
工業用テープ | アルミ+接着剤層+PET | 特殊な機械処理が必要 |
従来、こうした複合材は焼却または埋立処分されることが多く、環境負荷や処理コストの増加という問題を抱えていました。
アイレックスの独自技術:完全分離による再資源化
アイレックス株式会社では、従来再資源化が困難とされていた複合材から、アルミとその他の素材を完全に分離する独自技術を開発・実用化しました。この技術により、高品質な再生ペレットの生産が可能となり、現在では月間200トン以上の量産実績を有しています。
これにより、包装廃材などの再利用が難しかった素材も、再資源化が可能となり、サーキュラー・エコノミー(循環型経済)の実現に大きく貢献しています。
プラスチック端材の再資源化にも注力
当社では複層プラスチック材料のリサイクルにも取り組んでいます。具体的には以下のような素材を有価物として引き取り、再資源化しています。
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PP・PS製のポーション容器
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PP・PSヨーグルト容器の端材
これらはすべて当社プラントにて高品質な再生プラスチック素材へと加工されており、廃棄物の有効活用と処理コスト削減の両立を実現しています。
コスト削減と環境貢献の両立
アイレックスのリサイクルソリューションは、廃棄コストの削減のみならず、以下のようなビジネスメリットをもたらします。
- 廃棄物処理コストの抑制:従来の産廃ルートより経済的
- 有価売却による収益化:高純度な再資源は市場価値を持つ
- ESG・SDGs対応強化:環境配慮企業としての評価向上
まとめ:複合材でも諦めない、再資源化の未来へ
複合素材のリサイクルは「難しい」から「できる」時代へと進化しています。アイレックス株式会社では、アルミ箔やプラスチックといった複合廃材も、再資源化の価値ある原料として再生し、持続可能な循環型社会の構築に貢献しています。
「NEW環境展」での大きな反響が物語るように、当社の技術と姿勢は、今まさに多くの企業様に求められています。
今後も、より多くのパートナー企業との連携を通じて、環境負荷低減と経済合理性の両立を実現してまいります。