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廃プラスチック処分|廃プラスチックの輸出先は?

廃プラスチックは国内でリサイクルされるだけでなく、海外にも輸出されています。輸出先は、どの国が多いのでしょうか。近年プラスチック輸出を巡る国際情勢は変化しています。ここでは、変化を踏まえたプラスチック輸出の現状と、プラスチック輸出のルールについて解説します。

廃プラスチック処分|輸出の現状

2017年まで、日本における廃プラスチックの輸出先は、中国が大半を占めていました。しかし、大量の廃プラスチックを輸入していた中国は、環境汚染や劣悪な労働環境の問題に直面しました。その結果、中国は2017年に、廃プラスチックの輸入禁止措置に踏み切ったのです。

主要な輸出先を失った日本は、2018年以降、タイ、マレーシア、台湾など東南アジアの国々への輸出を開始しました。しかし、中国に代わって廃プラスチックを受け入れた国々も、中国と同様に環境汚染や劣悪な労働環境といった問題に悩まされることとなりました。そのため、中国と同様に輸入規制を行うようになったのです。

その結果、日本だけでなく廃プラスチックを輸出していた各国で、廃プラスチックの輸出先に困る状況となっています。現在、廃プラスチックの問題は、輸出に頼る状況から国内処理への切り替えが求められているのです。

廃プラスチック処分|輸出は相手国の事前同意が必要に

廃プラスチックの輸出については、各国による規制だけではなく、バーゼル条約による国際的規制が行われています。バーゼル条約は、廃プラスチックだけでなく廃棄物全般の国境移動を規制する条約です。

廃プラスチックの輸入規制が各国で行われる状況になり、バーゼル条約でも廃プラスチックの輸出入についての改正が行われました。2021年以降は、廃プラスチックを輸出する際に相手国の事前同意が必要となったのです。この改正により、国外への廃プラスチックの輸出はますます難しい状況となりました。

廃プラスチック処分|国内で効率的に資源循環

中国による廃プラスチックの輸入規制、バーゼル条約の改正により、廃プラスチックの輸出は難しい状況になっています。今後も、規制はさらに進む可能性があるでしょう。

廃プラスチック輸出が規制される状況のもとでは、国内での資源循環が重要となります。

国内での資源循環を効率化するには、汚れたプラスチックごみを発生させないこと、適切に分別することを1人1人が意識しなくてはなりません。

廃プラスチックの輸出を巡る現状を理解し、リサイクルを意識する機会としてみませんか。

プラスチック資源循環促進法が目指す「3R+Renewable」とは?」では、プラスチックゴミを出さない努力を実現させる方法について詳しくご紹介しております。

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