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アルミ箔付きPP複合材端材の保管・回収における実務上のポイントIREXコラム vol.6

― 高価買取につながるポイントと考え方 ―

 

PS端材は、食品容器やトレー、カップ類など幅広い分野で使用されており、
製造工程から日々安定的に発生しています。

しかし、同じPS端材であっても
「価格に差が出る理由が分からない」
「なぜ評価が変わるのか理解しづらい」
といったお声をいただくことが少なくありません。

本コラムでは、PS端材の査定・評価がどのような要素によって決まるのか、
その基本的な考え方をご説明いたします。

■ 素材の純度と混在の有無

PS端材の評価において、最も重要な要素の一つが素材の純度です。

単一素材のPS端材は再生工程が安定しやすく、
高い評価につながりやすい傾向がございます。

一方で、他樹脂や異素材が混在している場合、
分離や選別の工程が増えるため、評価が下がる要因となります。

発生段階での分別が、査定価格に直結するといっても過言ではありません。

■ 形状・厚み・ロットの安定性

PS端材には、シート端材、打ち抜き屑、ロール残など
さまざまな形状がございます。

形状や厚みのばらつきが少なく、一定ロットで安定供給できる端材ほど、
再生計画が立てやすくなり、評価も安定いたします。

反対に、形状や厚みが極端に混在している場合は、
再生条件の調整が必要となり、査定に影響が出る場合がございます。

■ 印刷・着色・異物付着の状態

印刷インクや着色の有無、粘着剤・紙粉などの付着状況も
重要な評価ポイントです。

無色透明のPS端材は用途が広く、再生後の展開先も多いため、
高い評価を得やすくなります。

印刷品や着色品であっても再生は可能ですが、
用途が限定される分、評価は慎重に行われます。

■ 保管状態と品質維持

PS端材は、保管状態によって品質が大きく左右されます。

屋外保管による汚れや水分の付着、
長期保管による臭気の発生などは、
再生工程に影響を及ぼす可能性がございます。

清潔な環境で適切に保管されている端材は、安定した評価につながります。

■ アイレックスの査定方針

アイレックスでは、単に価格だけで判断するのではなく、
「継続的に循環できる原材料か」という視点を重視しております。

LayerX™技術を含む自社一貫処理体制を前提に、
素材特性・発生量・保管条件を総合的に評価し、
無理のない形で高価買取につなげることを基本方針としております。

PS端材は、適切に管理されていれば
安定した価値を持つ重要な原材料です。

日々の分別や保管といった現場での小さな積み重ねが、
査定評価を大きく左右します。

アイレックスは、現場に寄り添いながら、
PS端材を確実に資源循環へとつなげてまいります。

次回は、
「アルミ箔・紙付きPS複合材端材の評価ポイント」をテーマに、
複合材特有の査定視点についてご説明いたします。

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