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LayerX™(特許申請中)とは IREXコラム vol.3

日本初の複合材分離ソリューション

「分離できない」と言われてきたアルミ箔付きPS/PP複合材シート
その再資源化を可能にしたのが、アイレックスが独自開発したLayerX™分離技術です。

食品容器や包装資材に使われる複合材は、アルミ・紙・プラスチックが複層にラミネートされています。
従来の処理では、この構造が障壁となり、再利用できる形に戻すことはほぼ不可能でした。
しかしLayerX™は、物理的・熱的・化学的プロセスを最適化し、アルミ・紙・樹脂を高純度で分離することに成功しました。リサイクル困難とされた複合端材を、再び「資源」として循環させる技術です。

 

LayerX™の仕組み

LayerX™は、複合材を破砕後、独自の多段階分離システムにより、層ごとの物性差(比重・熱伝導率・表面張力など)を利用して分離します。
この工程では薬品は微量に使用し、環境負荷も最小限に抑えた物理分離方式を採用しています。
最終的に得られる再生樹脂は、透明度・強度ともに高く、食品包装・トレー・文具・建材用途への再利用が可能です。

この技術は、日本国内で他に例がなく、アイレックスが初めて実用化に成功したものです。
国内外のメーカーからも高い評価を受け、現在はライセンス供与やプラント販売も展開しています。

 

再生の先にある循環の仕組み

LayerX™の本当の価値は、「分離すること」そのものではありません。
分離した素材を再び社会に戻す循環の仕組みを築けることにあります。

  • PS/PPはペレット化して再成形(LayerX™プロジェクト第一弾 2024年8月から稼働中)
  • 分離したアルミは再溶解して再利用(LayerX™プロジェクト第二弾2026年8月からスタート予定

これらの工程を自社工場内で一貫管理し、品質・トレーサビリティを保証しています。
今後は発生元のメーカーが「自社由来の廃材を、自社製品に戻す」という完全リサイクルループを目指していきます。

 

全国発信と連携の広がり

現在、アイレックスではLayerX™を中核に、全国の成形・包装資材メーカーとの協業を進めています。
「原料の安定確保」と「技術の共有」により、廃棄ゼロ型のリサイクルネットワークを拡大中です。
また、LayerX™分離プラントの販売事業も始動し、国内各地に同技術を導入することで、分離・再生能力を地域ごとに分散化していく方針です。

 

未来へ不可能を、可能にする技術

アルミ箔付き複合材は、長年「処理困難物」とされてきました。
しかし、LayerX™はその常識を覆し、日本のリサイクル技術を次のステージへ導く存在です。

私たちアイレックスは、「分ける力で、未来を変える!」
この理念のもと、全国のメーカー・自治体・物流企業と共に、
循環型社会の実現に向けた挑戦を続けていきます。

 

次回予告:
 
次回は「回収から再資源化までの流れ」をテーマに、
アルミ箔付きPS/PP端材がどのように再生されるかを、現場のプロセスを交えて詳しく紹介します。

 

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