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海洋プラスチック問題をわかりやすく解説
最近「海洋プラスチック問題」という言葉をよく耳にします。プラスチックゴミが海を汚染するという意味だろうと、なんとなくわかっているけど、本当にそういった問題なのか自信がない方も多いのではないでしょうか?そこで、海洋プラスチック問題をわかりやすく解説します。
海洋プラスチック問題とは
海洋プラスチック問題とは、使用済みのプラスチックが適切な処理をされないまま環境に流出、最終的に流れ着いた海でさまざまな悪影響を及ぼすというものです。プラスチックゴミは、2018年時点ですでに海中に1億5,000万トン存在し年間800万トンずつ増えると言われています。(※1)エサと間違えて食べてしまったり、釣り網にひっかかってしまったりなどで、魚類や海獣、海鳥などの多くが傷ついたり死んでしまったりしているのです。
また、もともと小さいスクラブや劣化などで細かくなった5mm以下のマイクロプラスチックを取り込むことで、生物の健康や生殖などに悪影響が出る可能性もあります。これは海洋生物だけでなく、それを食べた人間などさまざまな生物にも関係する問題です。
海外での取り組み
海外では、海洋プラスチック問題を解消するためにさまざまな取り組みを行っています。具体的な取り組みを見ていきましょう。
デンマークでは1980年代からペットボトルのデポジット制を取り入れています。使用済みのペットボトルを専用の機械に回収すると、金額が払い戻されるというものです。(※2)
EUでは2019年に「プラスチック指令」を採択し、2021年から代替可能な使い捨てプラスチック製品の販売を禁止しました。具体的にはプラスチック製の皿やカトラリー類、ストローなどが対象です。これによって10種類のプラスチック製品の廃棄量を半分以上削減します。(※3)
日本の課題
日本は2017年まで廃プラスチックの大半を中国に輸出することで処理していました。しかしながら、中国が廃プラスチックの輸入を禁止したため、国内でどのように処理していくかが課題になっています。また、日本は島国なので、海岸にたくさんのプラスチックゴミが漂着します。2018年に打ち出した「プラスチック資源循環戦略」を基に、海洋ゴミの回収・処理や抑制対策に補助金を出して支援しているのです。(※4)
※1出典:WWFジャパン「海洋プラスチック問題について」https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/3776.html
※2出典:日本貿易振興機構(ジェトロ)「デンマークで進むプラスチック使用削減の取り組み」https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2018/4caf071c5abaae17.html
※3出典:駐日欧州連合(EU) 代表部「EUが最近採択した、一部のプラスチック製品を禁止する新指令について教えてください」https://eumag.jp/questions/f0619/
※4出典:環境省「資料3 海洋プラスチック問題について」https://www.env.go.jp/council/03recycle/%E3%80%90%E8%B3%87%E6%96%99%EF%BC%93%E3%80%91%E6%B5%B7%E6%B4%8B%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%83%E3%82%AF%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6.pdf
海洋プラスチック問題を解消するために、「プラスチックリサイクルの必要性」について紹介しております。