お知らせ・コラム
アルミ蒸着シートとは?資源として有効活用しよう
食品容器の蓋材や包装用途で広く使われている「アルミ蒸着シート」。
ヨーグルトの蓋など、厚みのある打ち抜き型のシート製品は、見た目の光沢性や遮光性・防湿性に優れている一方で、複合素材ならではの処理の難しさから、多くの企業担当者様が対応に悩む素材です。
「アルミ層と樹脂層が密着しているため、通常のプラスチック処理では難しい」「保管量が増えても、リサイクル先が見つからない」こうしたお困りごとに対して、アイレックス株式会社ではアルミ蒸着シートの再資源化に特化した技術により、課題解決をサポートしています。
近年、注目されている包装材などの一つに「アルミ蒸着シート」を使用したものがあります。「アルミ蒸着」とはどのような技術なのか、また、製品の原料や特長について解説します。
アルミ蒸着とは

アルミ蒸着は、アルミニウムを蒸発させ、その蒸気を他の物質の表面に付着させるプロセスです。
一般的に真空中で行われ、高温のアルミニウムを加熱して蒸発させ、それを他の物体や材料の表面に向けて噴射します。噴射されたアルミニウム蒸気は、冷却されることで再凝縮し、対象物の表面に薄いアルミニウム膜を形成します。
アルミ蒸着は、薄い金属膜を形成するために広く使用されます。
例えば、光学デバイスや電子部品、鏡、装飾品などの製造プロセスで利用されます。蒸着されたアルミニウム膜は、基材の表面を保護し、光学的・電気的特性を向上させることができます。このようにアルミ蒸着は、さまざまな産業分野で使用される重要な技術なのです。
近年では、食品包装材・電子機器・建材などで、アルミ蒸着PPシートやPSアルミ箔シートの採用が拡大しています。軽量で強度があり、遮光・防湿・耐熱性を兼ね備えるため、環境負荷の低減にも寄与する素材として注目されています。
特にアルミ蒸着シートの場合、基材となる樹脂(PP・PSなど)がしっかりした厚みを持ち、蒸着されたアルミ層と一体化して高い耐久性と機能性を実現します。そのため、ヨーグルトの蓋、乳製品のトップシール、化粧品パッケージなど、幅広い用途で利用されています。
一方で、アルミとプラスチックが密着している構造上、通常の廃プラスチックリサイクル設備では分離が難しいという課題があり、企業にとって適切なリサイクルルートの確保が重要となります。
アルミ蒸着シートの原料と特長

アルミ蒸着シートは、ポリプロピレン(PP)やポリスチレン(PS)といった樹脂シートの片面にアルミニウムを蒸着した複合材料です。
素材の特長として、以下の機能性が挙げられます。
① 高い反射性と遮光性:高い光反射率があるため、光を効果的に反射し、熱や紫外線を遮断し、内容物の品質を保持します。
② 防湿性・ガスバリア性:優れた防湿性により、湿気や水分が内部に浸透するのを防ぐことができるため、食品包装に最適です。
③ 耐熱性・断熱性:樹脂の特性に加え、アルミ層によって温度変化に強く、高温に対して耐性があるため、熱を逃がさず保持することができます。
④ 剛性と加工性:フィルムよりも厚みがあることで、打ち抜き加工や成形への適応力が高く、蓋材として広く使われています。
これらの特長を活かし、アルミ蒸着シートは食品・化粧品・工業用途など多岐にわたる産業分野で利用されています。
アルミ剥離の工程を紹介では、プラスチックからアルミを剥がすアルミ剥離の工程をご紹介しております。
アルミ蒸着PPシートとは
アルミ蒸着PPシートは、ポリプロピレン(PP)フィルムにアルミニウム蒸着を施した複合材料です。材料の特徴と用途について説明します。
アルミニウムを蒸着することで、PPシートの表面にアルミニウムの薄膜が形成され、光沢や防水性、バリア機能が向上します。ポリプロピレンは軽量でありながらも強靭で、耐久性があります。また、化学的に安定しており、食品包装などにも利用される一般的なプラスチック素材です。
PPシートの表面はアルミニウムが蒸着されていることにより、アルミニウムの特性を持ちます。シートは優れた防湿性とガスバリア機能を備え、酸素や湿気の侵入を防ぎ、内容物を保護する役割があります。
また、アルミニウムの蒸着により、シートは一定程度の耐熱性を持つため、高温での使用や包装にも適しています。熱伝導率が低くなることで断熱性も向上し、食品包装、建材、自動車部品などさまざまな用途に使用されています。
アルミ蒸着PPシートやPSアルミ箔シートは、包装資材・断熱材・自動車内装材などに幅広く使われています。
しかし、廃棄の際は「アルミ層とPP層が一体化しているため処理が難しい」との声も多く、一般的なリサイクル業者では受け入れが難しい素材の一つです。
アイレックスでは、独自の粉砕・分離プロセスにより、これら複合シートをアルミ原料とプラスチック原料に再分離し、再生ペレット化しています。
これにより、以下のような再利用が可能になります。
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再生素材 |
主な再利用例 |
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アルミ部分 |
建材・自動車部品・再蒸着材料 |
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PP(ポリプロピレン)部分 |
パレット・樹脂コンテナ・再生シート原料 |
このように、廃棄物の削減と再資源の創出を両立させることができます。
アルミ蒸着シートの種類(PPアルミ箔シート/PSアルミ箔シート)
アルミ蒸着シートとして主に使用されるのは以下の2種類です。
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種類 |
特徴 |
主な用途 |
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PPアルミ箔シート |
柔軟で耐熱性に優れる |
乳製品の蓋材、 |
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PSアルミ箔シート |
成形性が高く、断熱性に優れる |
カップ食品・ |
基材の違いによって物性が異なるため、用途に合わせて使い分けられています。しかし、いずれの素材も「アルミと樹脂が複合化している」点は共通であり、処理時にはこの複合構造が課題となります。
アルミ蒸着は買取後に資源化できる

アルミ蒸着を資源化するためには、まずアルミ部分とプラスチック部分を分ける工程が必要です。次に、シートからアルミを剥離し、アルミとプラスチックをそれぞれ有効利用できるようにします。このような工程を経て、アルミは再利用され、プラスチックも有効活用されます。
アルミ蒸着を資源化するメリットは、アルミとプラスチックの両方を有効活用できることです。アルミは再利用され、プラスチックも有効活用されます。このように資源の有効活用が図られ、廃棄物の削減や環境への負荷軽減につながります。
また、アルミ蒸着PPシートなどの再利用により、新たな製品の原料として再利用されることで、循環型社会の実現に貢献します。
しかし、アルミ蒸着は、プラスチックや紙にアルミニウムを蒸着させており、これによって生じる複合材料は分解が難しく、再生プロセスも複雑です。
再生が難しい理由は、アルミ蒸着された製品ではアルミニウムと他の素材(例: プラスチックや紙)が密着しており、分離することが難しいためです。このような複合材料は、一般的なリサイクル施設では扱いにくいことがあります。
アイレックスでは、特殊なプロセスや技術を用いてアルミ蒸着された製品を効果的に分解し、各素材を再生することができます。粉砕し、原料化することで再生資源として使用することが可能です。
また、アイレックスでは「PPアルミ箔シート」だけでなく、**PSアルミ箔シート(ポリスチレン系)**の再資源化にも対応しています。
PS素材は軽量で成形性が高い一方で、焼却時のCO₂排出量が多いため、リサイクルによる再生利用が環境負荷軽減の鍵となります。
当社の設備では、PSアルミ複合材を粉砕・分離・再生ペレット化することで、廃棄コストを抑えつつ再利用ルートの確立を実現しています。
アルミ蒸着の処理に関してお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。他施設では対応が難しい課題についても、解決の糸口となるご提案をさせていただきます。
アルミ蒸着PPシートを処分・リサイクルする際には、以下の点を事前に確認することが重要です。
- 素材構成を明確にする(例:PP+Al、PS+Al など)
- ロール状・シート状かを確認し、異物混入を防ぐ
- 量や保管状態を伝えることで、適切な処理提案を受けやすくなる
これらを整理することで、再資源化の効率が大きく向上します。
アイレックスでは、企業様の素材構成や数量に応じた最適なリサイクル方法のご提案を行っています。
アイレックスのアルミ蒸着シート再資源化技術
アイレックス株式会社では、アルミ蒸着シートのような複合素材に特化した設備とノウハウを持っています。
- 特殊破砕機による均一な粉砕処理
- 比重分離によるアルミ層と樹脂層の効率的な分離
- 再生原料として利用可能な形状まで原料化
一般的には扱いが難しいアルミ蒸着シートでも、アイレックスの技術で効率的に再資源化が可能です。他社で対応が難しい素材についても、ぜひご相談いただけます。
アルミ蒸着シート|アイレックスで高価買取中

アイレックスでは、アルミ蒸着シートの高価買取を実施中です。独自の手法により、再生資源として使用できる原料化を行っています。
お客様のお悩みに合わせたご提案をさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。高機能で再資源化も可能なアルミ蒸着シートは、さまざまな場で活用され、今後も幅広い分野で必要とされる素材の一つとなっていくでしょう。
アルミ蒸着シートのリサイクルや処分をご検討中の方は、ぜひアイレックスまでご相談ください。
買取・引取やリサイクルを検討されている企業様は、ぜひ一度アイレックスへご相談ください。
お電話またはフォームより、無料でお見積もり可能です。
- 電話でのご相談:03-6260-9300
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