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プラスチックの原料とは?生産からごみ問題まで考える
プラスチックは幅広い製品に使用されており、世界の生産量は急速に増加しています。ここではプラスチックの原料や世界での生産量、また海洋ごみの問題について解説します。
プラスチックの原料とつくり方
プラスチックの原料は主に石油です。具体的には、石油を精製して得られるナフサという油がプラスチックの原料となります。
ナフサは加熱すると、エチレン・プロピレンなどのプラスチックのもとになる製品原料になります。これらの原料に柔らかくしたり、壊れにくくしたり、色をつけたりするための添加剤を加えた粒状のプラスチックをペレットと呼びます。
ペレットを成形し、型に入れて冷やせば、プラスチック製品が完成します。
世界のプラスチック生産量
世界では年々プラスチックの生産・使用量が増加しており、2020年には3億6,700万トンのプラスチックが生産されています。 2040年までに生産量は2倍になると予想されており、プラスチックだけが環境汚染の問題ではないものの、間違いなく最重要課題となっています。
海洋プラスチックのごみ問題とは
海洋プラスチックのごみ問題は、捨てられた大量のプラスチックが海に流入することで深刻な環境問題を引き起こしている現象です。ここからは、海洋プラスチックの問題について説明します。
1. プラスチックの流入源
陸地からの不適切な廃棄物処理やリサイクル不足、河川からの流出、船舶からの放出などにより、大量のプラスチックが海洋に流入しています。
2. マイクロプラスチックの生成
海に流れ込んだプラスチック製品は紫外線や波の影響で劣化し、小さな粒子や5㎜以下にまで小さくなったマイクロプラスチックになります。また、もとから微細な粒子に加工した一部のプラスチック製品が、海に放出されることもあります。
3. 生態系への影響
プラスチックごみは海洋生態系に深刻な影響を与えます。例えば、微細なプラスチックを魚が誤って摂取してしまうと、その魚を捕食した哺乳類にも取り込まれます。このようにプラスチックは、食物連鎖を通じて海洋生物に取り込まれる可能性があります。また、プラスチックは海岸や海洋の表面に蓄積するため、海だけではなく陸域の生態系にも悪影響を及ぼすことがあります。
4. 視覚的・経済的影響
海洋プラスチックは美しい環境を汚染し、観光業や漁業などにも悪影響を与えます。また、プラスチックごみの清掃や影響の修復には膨大な経済的負担がかかります。
5. 国際的な課題
海洋は国境を越える環境であるため、海洋プラスチックの問題の解決には国際的な協力が不可欠です。国際的な取り組みや法規制が求められていますが、まだ充分に進んでいるとは言えません。
海洋プラスチック問題に対処するには、プラスチックの適切な廃棄やリサイクル、法規制の強化、国際的な協力などが必要です。多くの団体や国際機関が海洋プラスチック問題に取り組んでおり、世界中で対策が進められています。
世界のプラスチックの生産量は非常に多く、海洋プラスチック問題など環境への影響が深刻です。海洋プラスチック問題の解決には、国や企業だけでなく、個々人の意識と行動の変化が重要であり、リデュース(減らす)、リユース(再利用)、リサイクル(再生利用)などの取り組みが求められています。