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フレコンバッグの種類を知ろう!
重量のある原料や製品の運搬・保管のために、フレコンバッグの購入を考えていませんか。いくつかの種類のなかからどれを選ぶべきか、どのように使えば良いのか、よくわからない人も多いのではないでしょうか。
今回はフレコンバッグの使い方や種類を解説します。安全に使用するための注意点や各タイプごとの特徴にも触れています。フレコンバッグの使用が初めてでも戸惑わずに使えるようになるので、ぜひ参考にしてください。
フレコンバックとは
フレコンバッグは工場や作業現場において、原料や製品を輸送・保管する際に用いられます。業界によって呼び名は異なり、コンテナバッグやトン袋、トンパックなどといわれる場合もあります。
軽量で折りたためて省スペースで保管できるほか、1トン以上の重量にも耐えられるほど頑丈なのが特徴です。袋の上部には吊りベルトがついていて、フォークリフトやクレーンでの運搬も可能です。袋の下部に排出口が備わっているタイプを使えば、袋をひっくり返さずに中身を吐き出せます。
フレコンバッグの種類と特徴
フレコンバックには、主に6つの種類があります。
1.丸型フレコンバック
丸型フレコンバックは、その名前の通り円筒形状をしており、丸い底部と直立した側面を持っています。この形状により、内部の材料が均等に分散しやすく、充填と排出が効率的に行えます。一般的に多く使われており、安価な商品もあります。
2.角型フレコンバック
角形フレコンバックは非常に安定しており、バッグ内の材料を保護し、積み重ねる際には他のバッグとの間にスペースが必要ありません。このため、倉庫内での効率的な保管や車両での運搬が可能です。
3.排出口付きフレコンバック
底部に材料を排出するための特別な排出口が付いており、材料をスムーズに排出するのに役立ちます。これにより、必要なときに必要な量の材料を排出し、無駄を減らすことができます。
4.内袋付きフレコンバック
内部にプラスチック製または他の素材でできた内部ライナーが組み込まれています。内部ライナーは湿気、汚染、微粒子の侵入を防ぎ、材料の品質を維持します。特に湿気に敏感な材料や食品、薬品、化学物質の輸送に適しています。
5.耐候性大型土のう袋
UVカット加工を施し耐久性を強化しているため、雨、風、紫外線、寒冷、暑さなどから材料を保護するのに効果的です。これにより、長期間の屋外保管が可能です。
6.水切り用
通常のフレコンバックよりも網目が広く、透水性を改善しているため、水分が抜けやすくなっています。まるごと水洗いした後に素早く乾燥させたり、水濡れした廃棄物の水分を抜いて減容したりといった使い方ができます。
フレコンバックの種類別の用途
1.丸型フレコンバック
食品の材料や農産物、建材、化学物質など多くの用途に適しています。適切なタイプの丸型フレコンバックを選択することで、さまざまな産業およびプロジェクトのニーズに対応できます。
2.角型フレコンバック
安定性が高く、材料の均等な分散と効率的な保管を実現できるため、多くの用途で利用されています。四角い底部と垂直な側面により、建設現場などで効率的な積み重ねとフォークリフトでの取り扱いが可能です。
3.排出口付きフレコンバック
材料の排出が頻繁に必要な場合に使用され、建設現場での土砂、廃棄物、穀物、化学物質などの材料の排出に適しています。
4.内袋付きフレコンバック
湿気や汚染から材料を保護するのに役立ち、食品、薬品、粉末、粒状材料など、品質を維持する必要がある材料の貯蔵や輸送に使用されます。
5.耐候性大型土のう袋
外部の気象条件に耐えるのに適しており、建設現場での土砂、砂利、岩石、建材の貯蔵や輸送に使用されます。
6.水切り用
湿気や雨から材料を保護し、穀物、セメント、建材などの湿度に敏感な材料の貯蔵や輸送に使用されます。
フレコンバッグの使い方
土砂や穀物、廃棄物、金属などの運搬・保管に使われます。基本的な使い方は機材を使用して原料を袋に入れ、紐を結んでこぼれないようにするだけです。建設現場では土砂を投入し、土のうのように扱うケースもあります。
使用中のフレコンバッグは非常に重いので、取扱いを誤ると悲惨な事故につながります。使用荷重や積み上げ段数、規定の想定使用回数を遵守してください。フォークリフトでの運搬中にフレコンバッグが滑り落ちて、人が下敷きになる可能性も考慮しましょう。
使い捨てのワンウェイフレコンバッグの場合、使用後は産業廃棄物として処分します。
フレコンバッグはその高い耐久性と機能性から、輸送や保管の現場で幅広く活用されますが、使い終わった後の適切な処理までを含めて「製品のライフサイクル」と考える必要があります。
ワンウェイ使用後も、適正な分別・管理がされていれば、廃棄せずに再資源化される可能性があります。特に企業の環境対応やSDGsの観点からも、単純な廃棄ではなく、「再利用可能性を意識した運用」が求められています。
フレコンバックの処分に困ったら
現在、多くの事業所では使用済みフレコンバッグを焼却や埋立などの処分対象としていますが、素材や状態によっては有価買取の対象となるケースも増えています。
とくにポリプロピレン製で、汚れや破損が少なく、一定数量以上のまとまった排出がある場合には、買取が可能な場合があります。
以下のような管理・分別を行っていただくことで、査定や再資源化の可能性が高まります。
- 金属製留め具や紙ラベルなどの異物を取り除く
- 雨濡れ・土砂混入を防ぐため屋内やパレット上で保管
- 材質(PP/PE等)を確認し、混在を避けて排出
- 内袋を取り除く
こうした事前準備によって、「ただのゴミ」だったフレコンバッグが「資源」として再評価される可能性が高まります。
フレコンバックはリサイクルが可能です。
なお、アイレックスでは、フレコンバッグの買取対象は、ポリプロピレン(PP)素材のものに限られます。PEやナイロンなどその他の素材は買取対象外ですので、あらかじめご了承ください。
廃プラスチックの処分コスト見直しを進めている製造業の現場では、フレコンバッグの定期的な買取スキームを取り入れることで、コスト削減や効率化につながったケースも報告されています。
また、回収されたフレコンバッグから再生されたペレットは、以下のような資材へと生まれ変わっています。
再利用製品カテゴリ |
主な用途例 |
建設資材 |
排水用パイプ、床材パネル、防音・養生シートなど |
物流資材 |
樹脂パレット、ストレージコンテナ、輸送用スペーサー |
環境関連部材 |
植栽用ポット、雨水タンク、仮設フェンスなど |
このように、使用済みフレコンバッグを「資源」として活用することで、環境配慮とコスト削減の両立が実現できるのです。
使用済みポリプロピレン(PP)素材のフレコンバックの処分にお困りでしたら、お気軽にお問い合わせください。
「フレコンバックリサイクル生産プロセス」では、フレコンバックを新しい資源にできるリサイクル技術について詳しくご紹介しております。